【一般問題】スイッチを閉じたときの端子間の電圧〔V〕を求める

KOJO
KOJOだよ。
今回は「スイッチSを閉じたときのa-b端子間の電圧〔V〕」を解いていこう。
しくみさえわかればもう間違えないよ。

【一般問題】スイッチを閉じたとき端子間の電圧〔V〕

どんな試験にも言えることだけど、試験の一問目というのはとても重要。

この第一問を楽勝に解けるかどうかで、試験に取り組むテンションがガランと変わってくる。

じゃあ、第二種電気工事士の一問目はどんな問題が出てくるの?、と考えたときに、ダントツで多いのが「スイッチSを閉じたときのa-b端子間の電圧〔V〕」「合成抵抗」

この2つは、どちらもルールさえ覚えていれば解ける問題だから、みんなには必ず正解してほしい。

今回は「スイッチSを閉じたときのa-b端子間の電圧〔V〕」を攻略していこう。

図のような回路で、スイッチSを閉じたとき、a-b端子間の電圧[ V ]は。

 イ .30
 ロ .40
 ハ .50
 ニ .60

この問題は、回路全体の抵抗と電流を求めて、そこからa-b端子間の電圧〔V〕を計算していく順番で解いていくよ。

まず、なんでスイッチを閉じると電圧が変わるのか考えてみよう。

そもそも、電気は接続された回路を流れる特性を持っている。

だから、この問題だと、最初は左の30Ω、Sの上の30Ω、a-b端子間の30Ωに電流が流れている。

ところで、aのすぐ左側にある30Ωだけど、これはa-b端子間の電圧とはまったく関係ないから無視していいよ。

そうすると、これらの3つの抵抗は直列だから、スイッチSを閉じる前の回路全体の抵抗は90Ωになるね。

では、次にスイッチSを閉じてみよう

ここで、もう一つ覚えてもらいたいのが、電気の短絡という性質。

抵抗のある2点間に電線のような抵抗が小さい導体で接続すると、電流は抵抗の小さい導体を流れ、抵抗には流れないこと。

短絡はショートとも言うよ。

まぁ、ともかく、電線と並列している抵抗には電流が流れなくなると覚えよう。

スイッチSを閉じたことで短絡してスイッチSの抵抗には電流が流れず、結果、回路全体の抵抗は60Ωになる。

回路全体の抵抗がわかったところで、今度は回路全体の電流を求めよう

電流=電圧÷抵抗なので、

100V÷60Ω=100/60〔A〕

さて、最後に、この電流とa-b端子間にある抵抗からa-b端子間の電圧を求めよう。

電圧=電流×抵抗より、

100/60A×30Ω=50〔V〕

よって、スイッチSを閉じたときのa-b端子間の電圧〔V〕は50〔V〕になる。

a-b端子間にない抵抗は無視。
スイッチを閉じると、電線と並列している抵抗には電流が流れなくなる。

演習問題

平成31年度上期

図のような回路で、スイッチSを閉じたとき、a-b端子間の電圧[V]は。

 イ .30
 ロ .40
 ハ .50
 ニ .60

まず、aの記号のすぐ左隣にある50Ωはa-b端子間と関係ないから除外しよう。

次にスイッチSを閉じたときを考えよう。
スイッチSは、aの直線上でSの真下にある50Ωとは並列の関係にある。
法則の通り、スイッチを閉じることで電線と並列している抵抗には電流が流れなくなるから、電流はスイッチSの電線を流れる。
つまり、スイッチSを閉じたときの抵抗はbの直線上の50Ωと縦の50Ωの二つになるから、合成抵抗は100Ω。

電流=電圧÷抵抗なので、
120V÷100Ω=120/100〔A〕

電圧=電流×抵抗より、
120/100A×50Ω=60〔V〕

正解は

平成30年度上期

図のような回路で、スイッチSを閉じたとき、a-b端子間の電圧[ V ]は。

 イ .30
 ロ .40
 ハ .50
 ニ .60

まず、aのすぐ左側にある30Ωはa-b端子間の電圧とはまったく関係ないから無視。

電線と並列している抵抗には電流が流れなくなるの法則より、スイッチSを閉じたことで短絡してスイッチSと並列している抵抗には電流が流れなくなるから、回路全体の抵抗は60Ωになる。

電流=電圧÷抵抗なので、

100V÷60Ω=100/60〔A〕

さて、最後に、この電流とa-b端子間にある抵抗からa-b端子間の電圧を求めよう。

電圧=電流×抵抗より、

100/60A×30Ω=50〔V〕

よって、スイッチSを閉じたときのa-b端子間の電圧〔V〕は50〔V〕になる。

正解は

平成28年度下期

図のような回路で、スイッチS1を閉じ、スイッチS2を開いたときの、端子a-b間の合成抵抗[Ω]は。

 イ .45
 ロ .60
 ハ .75
 ニ .120

ここで求めるのは合成抵抗[Ω]だけど、基本的な考え方は同じ。
スイッチS1を閉じ、スイッチS2を開いたときは、電流はS1と、S1の右にある縦の30Ωを経由して流れる
なので、S1の上の30Ωと、S2の左上にある30Ωには流れないんだ。
そうすると、合成抵抗は60Ωになるね。
正解は

平成27年度下期

図のような回路で、スイッチSを閉じたとき、a-b端子間の電圧〔V〕は。

 イ .30
 ロ .40
 ハ .50
 ニ .60

まず、aの記号のすぐ左隣にある50Ωはa – b端子間と関係ないから除外しよう。

次にスイッチSを閉じたときを考えよう。
スイッチSは、aの直線上でSの真下にある50Ωとは並列の関係にある。
法則の通り、スイッチを閉じることで電線と並列している抵抗には電流が流れなくなるから、電流はスイッチSの電線を流れる。
つまり、スイッチSを閉じたときの抵抗はbの直線上の50Ωと縦の50Ωの二つになるから、合成抵抗は100Ω。

電流=電圧÷抵抗なので、
120V÷100Ω=120/100〔A〕

電圧=電流×抵抗より、
120/100A×50Ω=60〔V〕

正解は

試験対策にオススメの参考書
KOJO

評価: 5.0

基礎から学びたいときは『ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すい~っと合格』がおすすめだよ。
また、『すい~っと合格赤のハンディ』は少し分厚いけど、ちょっとした空き時間に勉強をしたいときに役に立つよ。

あと、技能試験を受験するなら、絶対おすすめなのがHOZANのセット。役立つアイテムも充実している。

第二種電気工事士試験筆記試験対策
最新情報をチェックしよう!