一般問題
本問題の計算で√2、√3及び円周率πを使用する場合の数値は次によること。√2=1.41、√3=1.73、π=3.14
次の各問いには4通りの答え(イ、ロ、ハ、ニ)が書いてある。それぞれの問いに対して答えを1つ選びなさい。
なお,選択肢が数値の場合は最も近い値を選びなさい。
問1
図のような回路で,スイッチSを閉じたとき,a-b端子間の電圧[V]は。
イ.30
ロ.40
ハ.50
ニ.60
まず、なんでスイッチを閉じると電圧が変わるのか考えてみましょう。
そもそも、電気は接続された回路を流れる特性を持っています。
なので、この問題だと、最初は左の30Ω、Sの上の30Ω、a-b端子間の30Ωに電流が流れています。
ちなみにaのすぐ左側にある30Ωはa-b端子間の電圧とはまったく関係ないから無視してください。
そうすると、これらの3つの抵抗は直列だから、スイッチSを閉じる前の回路全体の抵抗は90Ωになります。
では、次にスイッチSを閉じてみましょう。
ここで、もう一つ覚えてもらいたいのが、電気の短絡という性質。
抵抗のある2点間に電線のような抵抗が小さい導体で接続すると、電流は抵抗の小さい導体を流れ、抵抗には流れません。
短絡はショートとも言います。
短絡によって電線と並列している抵抗には電流が流れなくなると覚えましょう。
スイッチSを閉じたことで短絡してスイッチSの抵抗には電流が流れず、結果、回路全体の抵抗は60Ωになります。
回路全体の抵抗がわかったところで、今度は回路全体の電流を求めましょう。
電流=電圧÷抵抗なので、
100V÷60Ω=100/60〔A〕
最後に、この電流とa-b端子間にある抵抗からa-b端子間の電圧を求めます。
電圧=電流×抵抗より、
100/60A×30Ω=50〔V〕
よって、スイッチSを閉じたときのa-b端子間の電圧〔V〕は50〔V〕になる。
正解はハ。
問2
抵抗率ρ[Ω・m],直径D[mm],長さL[m]の導線の電気抵抗[Ω]を表す式は。
計算式や記号がごちゃごちゃしているから、少し冷静に考えてみよう。
公式は、電気抵抗R[Ω]=抵抗率ρ[Ω・m]×長さL[m]÷断面積S[㎡]になります。
電気抵抗[Ω]を求めるためには、抵抗率ρ[Ω・m]の「・m」の部分を[m]で割り算して消すんだろうなぁというイメージがなんとなく浮かばないでしょうか。
円の断面積は、半径×半径×πなので、
(1000×D÷1/2)×(1000×D÷1/2)×π
=πD²÷4×10⁶
これに公式の電気抵抗R[Ω]=抵抗率ρ[Ω・m]×長さL[m]÷断面積S[㎡]を当てはめると
ρ×L÷πD²÷4×10⁶=4ρL/πD²×10⁶
出題パターンも決まっているのでイの式を暗記しましょう。
正解はイ
問3
抵抗に100Vの電圧を2時間30分加えたとき,電力量が4kW・hであった。抵抗に流れる電流[A]は。
イ.16
ロ.24
ハ.32
ニ.40
まず、電力量[W]は、電流[A]×電圧[V]×時間で求めることができます。
また、4kW=4,000Wです。
この場合、4,000[W]=電流[A]×100[V]×2.5の式が成立しています。
なので、
4,000÷100÷2.5=16[A]
正解はイ。
問4
図のような回路で,抵抗Rに流れる電流が4A,リアクタンスXに流れる電流が3Aであるとき,この回路の消費電力[W]は。
イ.300
ロ.400
ハ.500
ニ.700
消費電力[W]=電流[A]×電圧[V]より
4×100=400
正解はロ。
問5
図のような三相3線式回路の全消費電力[kW]は。
イ.2.4
ロ.4.8
ハ.9.6
ニ.19.2
問われている三相3線式回路の全消費電力[kW]は、インピーダンスから電流と電圧を計算して一相あたりの消費電力を求め、三相だから最後に3倍することで導き出せます
まずは1相のインピーダンスZを求めます。
Z=√(6²+8²)=√100=10Ω
次に、回路に流れる相電流を求めます。
200V÷10Ω=20A
これで電圧×電流で電力が計算できそうだけど、抵抗8Ωの力率を絡めて計算することが重要。
cosθ=8/10=0.8
一相あたりの消費電力は、
200V×20A×0.8=3,200W
三相分なので3倍し、さらにkWに換算するために1,000で割ると、
3,200×3÷1,000=9.6[kW] 正解はハ。
問6
図のような三相3線式回路で,電線1線当たりの抵抗が0.15Ω,線電流が10Aのとき,この配線の電力損失[W]は。
イ.15
ロ.26
ハ.30
ニ.45
電流×抵抗=電圧なので、
0.15×10=1.5[V]
電圧×電流=電圧損失なので、
1線の電力損失[W]は、
1.5×10=15[W]
電線は3本なので、45[W]
正解はニ。
問7
図1のような単相2線式回路を,図2のような単相3線式回路に変更した場合,配線の電力損失はどうなるか。
ただし,負荷電圧は100V一定で,負荷A,負荷Bはともに消費電力1kWの抵抗負荷で,電線の抵抗は1線当たり0.2Ωとする。
イ.0になる。
ロ.小さくなる。
ハ.変わらない。
ニ.大きくなる。
単相2線式回路は並列する二つの抵抗に電流が流れています。
一方で、単相3線式回路は直列に電流が流れています。
並列の場合はそれぞれの抵抗負荷に電流が流れるため、全体の電流は直列の場合の2倍必要になります。
電圧×電流=電圧損失なので、単相3線式回路に変更することで、電流、電力損失ともに小さくなります。
正解はロ。
問8
合成樹脂製可とう電線管(PF管)による低圧屋内配線工事で,管内に断面積5.5mm2の600Vビニル絶縁電線(軟銅線)7本を収めて施設した場合,電線1本当たりの許容電流[A]は。
ただし,周囲温度は30°C以下,電流減少係数は0.49とする。
イ.13
ロ.17
ハ.24
ニ.29
断面5.5mm²の許容電流は49A。
電力減少係数をかけると、
49×0.49≒24[A]
参考までに、1.6㎜は27A、2.0㎜は35A、2.6㎜は48A。
断面5.5mm²と単線2.6mmの許容電流はほぼ同じと覚えておくとよいでしょう。
正解はハ。
問9
図のように定格電流60Aの過電流遮断器で保護された低圧屋内幹線から分岐して,10mの位置に過電流遮断器を施設するとき,a-b間の電線の許容電流の最小値[A]は。
イ.15
ロ.21
ハ.27
ニ.33
60×0.55=33
正解はニ。
問10
低圧屋内配線の分岐回路の設計で,配線用遮断器,分岐回路の電線の太さ及びコンセントの組み合わせとして,適切なものは。
ただし,分岐点からは配線用遮断器までは3m,配線用遮断器からコンセントまでは8mとし,電線の数値は分岐回路の電線(軟銅線)の太さを示す。
また,コンセントは兼用コンセントではないものとする。
イ.
ロ.
ハ.
ニ.
この基準をクリアしているのはロとハになります。
次に分岐回路の電線の太さを見てみましょう。
分岐回路の電線の太さは、20Aの配線用遮断器には直径1.6㎜以上、30A配線用遮断器には直径2.6㎜以上が必要になる。
また、直径2.6㎜の電線と断面積5.5㎟の電線はほぼ同じ。
以上を踏まえて考えると、30A配線用遮断器には直径2.0㎜の太さの電線を使用しているロの組み合わせは不適切
正解はロ
正解はハ。
問11
多数の金属管が集合する場所等で,通線を容易にするために用いられるものは。
イ.分電盤
ロ.プルボックス
ハ.フィクスチュアスタッド
ニ.スイッチボックス
まず、分電盤は、家庭の洗面所よく置いてある、いわゆる「ブレーカー」のことです。
通線を容易にするために用いられるものではないので、イは×。
フィクスチュアスタッドはあまり試験問題に登場しない。ということは正解の可能性は低いことが推測できます。
フィクスは固定の意味なので、やはり通線を容易にするために用いられるようには思えませんね。
スイッチボックスはオンとオフを切り替えるスイッチ。これもなんか違う気がしますね。
プルボックスは記号で書くと☒で、配線図でも金属管同士の間に出てきます。
電線同士を接続して通線することができます。
試験は基本知識を問うためのもの。
今までの過去問で聞いたことのない道具や言葉は正解じゃないことの方が多いので、理解できる選択肢を落ち着いて検証していきましょう。
ちなみにプルボックスはこの後の配線図問題にも出てくるので必ず覚えましょう。
正解はロ。
問12
絶縁物の最高許容温度が最も高いものは。
イ.600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CV)
ロ.600V二種ビニル絶縁電線(HIV)
ハ.600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル丸形(VVR)
ニ.600Vビニル絶縁電線(IV)
90℃の600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CV)、
75℃の600V二種ビニル絶縁電線(HIV)、
60℃の600Vビニル絶縁電線(IV)と600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル丸形(VVR)
になります。
この手の出題はCVを迷わず選択しましょう。
正解はイ。
問13
コンクリート壁に金属管を取り付けるときに用いる材料及び工具の組合せとして,適切なものは。
イ.カールプラグ,ステープル,ホルソ,ハンマ
ロ.サドル,振動ドリル,カールプラグ,木ねじ
ハ.たがね,コンクリート釘,ハンマ,ステーブル
ニ.ボルト,ホルソ,振動ドリル,サドル
カールプラグは、コンクリート壁に木ねじを固定させるために使用します。
ステープルは、ホチキスの芯のような形をしていて、木造住宅で電線を固定させるために使用します。なので、イとハは×
ホルソは、鋼材や金属板に穴を打ち抜く道具。なので、イとニは×
以上より、選択肢はロが残ります。
また、ハンマは、コンクリートの破砕を行う電動機のこと。
サドルは、コンクリート壁に金属管を固定させるために使用します。
正解はロ。
問14
定格周波数60Hz,極数4の低圧三相かご形誘導電動機の同期速度[min-1]は。
イ.1200
ロ.1500
ハ.1800
ニ.3000
120×60÷4=1800
定格周波数に120を掛けて、極数で割るだけなので、公式は必ず覚えましょう。
正解はハ。
問15
組み合わせて使用する機器で,その組合せが明らかに誤っているものは。
イ.ネオン変圧器と高圧水銀灯
ロ.光電式自動点滅器と庭園灯
ハ.零相変流器と漏電警報器
ニ.スターデルタ始動装置と一般用低圧三相かご形誘導電動機
誤っているものはイ
ネオン変圧器を使用するならば、ネオン灯が結びつくのではないでしょうか。
もちろん高圧水銀灯はネオン変圧器と無関係です。
正解はイ。
問16
写真に示す材料の特徴として,誤っているものは。
なお,材料の表面には「タイシガイセンEM600VEEF/F1.6mmJISJET
イ.分別が容易でリサイクル性がよい。
ロ.焼却時に有害なハロゲン系ガスが発生する。
ハ.ビニル絶縁ビニルシースケーブルと比べ絶縁物の最高許容温度が高い。
ニ.難燃性がある。
「EM」はエコマテリアル、「EEF」はポリエチレン絶縁・ポリエチレンシース・フラットの意味。
この材料は600Vポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル平形になります。
以上のことから、ハとニは正しい選択肢です。
また、塩化ビニルを使用した素材は焼却時に有害なハロゲン系ガスを発生させます。
一方、ポリエチレンの素材は焼却してもハロゲン系ガスは発生しません。
正解はロ。
問17
イ.LED電球の明るさを調節するのに用いる。
ロ.人の接近による自動点滅に用いる。
ハ.蛍光灯の力率改善に用いる。
ニ.周囲の明るさに応じて屋外灯などを自動点滅させるのに用いる。
写真の器具は自動点滅器です。
街路灯などに取り付け、明るさを感知して負荷を開閉する際に使用されます。
正解はニ。
問18
イ.VVFケーブルの外装や絶縁被覆をはぎ取るのに用いる。
ロ.CVケーブル(低圧用)の外装や絶縁被覆をはぎ取るのに用いる。
ハ.VVRケーブルの外装や絶縁被覆をはぎ取るのに用いる。
ニ.VFFコード(ビニル平形コード)の絶縁被覆をはぎ取るのに用いる。
この工具はストリッパです。
主にVVFケーブルの外装や絶縁被覆をはぎ取る際に使用されます。
正解はイ。
問19
単相100Vの屋内配線工事における絶縁電線相互の接続で,不適切なものは。
イ.絶縁電線と絶縁物と同等以上の絶縁効力のあるもので十分被覆した。
ロ.電線の引張強さが15%減少した。
ハ.差込形コネクタによる終端接続で,ビニルテープによる絶縁は行わなかった。
ニ.電線の電気抵抗が5%増加した。
一方、電線の引張強さの減少は20%までならば許容されます。
正解はニ。
問20
低圧屋内配線工事(臨時配線工事の場合を除く)で,600Vビニル絶縁ビニルシースケーブルを用いたケーブル工事の施工方法として,適切なものは。
イ.接触防護措置を施した場所で,造営材の側面に沿って垂直に取り付け,その支持点間の距離を8mとした。
ロ.金属製遮へい層のない電話用弱電流電線と共に同一の合成樹脂管に収めた。
ハ.建物のコンクリート壁の中に直接埋設した。
ニ.丸形ケーブルを,屈曲部の内側の半径をケーブル外径の8倍にして曲げた。
イの場合、支持点間の距離を6m以下でなければいけません。
ロは×。水道管、ガス管、弱電流電線がケーブルと接触するとは事故につながる可能性があるので近づけてはいけません。
ハのようにコンクリート壁に直接埋設するとケーブルを交換できなくなるためいけません。
正解はニ。
問21
住宅(一般用電気工作物)に系統連系型の発電設備(出力5.5kW)を,図のように,太陽電池,パワーコンディショナ,漏電遮断器(分電盤内),商用電源側の順に接続する場合,取り付ける漏電遮断器の種類として,最も適切なものは。
イ.漏電遮断器(過負荷保護なし)
ロ.漏電遮断器(過負荷保護付)
ハ.漏電遮断器(過負荷保護付 高感度形)
ニ.漏電遮断器(過負荷保護付 逆接続可能型)
パワーコンディショナに接続する太陽光発電用の漏電遮断機は 逆接続可能型でなければいけません。
正解はニ。
問22
床に固定した定格電圧200V,定格出力1.5kWの三相誘導電動機の鉄台に接地工事をする場合,接地線(軟銅線)の太さと接地抵抗値の組合せで,不適切なものは。
ただし,漏電遮断器を設置しないものとする。
イ.直径1.6mm,10Ω
ロ.直径2.0mm,50Ω
ハ.公称断面積0.75㎟,5Ω
ニ.直径2.6mm,75Ω
D種接地工事は、接地抵抗値100Ω以下で、接地線の太さは直径1.6mm以上という2つの条件を満たす必要があります。
断面積0.75mm²は、直径1.0mmとほぼ同じ太さになる。
正解はハ。
問23
低圧屋内配線の金属可とう電線管(使用する電線管は2種金属製可とう電線管とする)工事で,不適切なものは。
イ.管の内側の曲げ半径を管の半径の6倍以上とした。
ロ.管内に600Vビニル絶縁電線を収めた。
ハ.管とボックスとの接続にストレートボックスコネクタを使用した。
ニ.管と金属管(鋼製電線管)との接続にTSカップリングを使用した。
TSカップリングは、硬質塩化ビニル電線管(VE管)の電線管の相互接続に使用します。
正解はニ。
問24
回路計(テスタ)に関する記述として,正しいものは。
イ.ディジタル式は電池を内蔵しているが,アナログ式は電池を必要としない。
ロ.電路と大地間の抵抗測定を行った。その測定値は電路の絶縁抵抗値として使用してよい。
ハ.交流又は直流電圧を測定する場合は,あらかじめ想定される値の直近上位のレンジを選定して使用する。
ニ.抵抗を測定する場合の回路計の端子における出力電圧は,交流電圧である。
ロ:抵抗値は重要なので絶縁抵抗計で正しい数値を計測しましょう。
ニ:出力電圧は直流電圧です。
正解はハ。
問25
低圧屋内配線の電路と大地間の絶縁抵抗を測定した。「電気設備に関する技術基準を定める省令」に適合していないものは。
イ.単相3線式100/200Vの使用電圧200V空調回路の絶縁抵抗を測定したところ0.16MΩであった。
ロ.三相3線式の使用電圧200V(対地電圧200V)電動機回路の絶縁抵抗を測定したところ0.18MΩであった。
ハ.単相2線式の使用電圧100V屋外庭園灯回路の絶縁抵抗を測定したところ0.12MΩであった。
ニ.単相2線式の使用電圧100V屋内配線の絶縁抵抗を,分電盤で各回路を一括して測定したところ,1.5MΩであったので個別分岐回路の測定を省略した。
一方、ロは対地電圧が200Vのため、絶縁抵抗値は0.2MΩ以上が必要になります。
正解はロ。
問26
使用電圧100Vの低圧電路に,地絡が生じた場合0.1秒で自動的に電路を遮断する装置が施してある。この電路の屋外にD種接地工事が必要な自動販売機がある。その接地抵抗値a[Ω]と電路の絶縁抵抗値b[MΩ]の組合せとして,「電気設備に関する技術基準を定める省令」及び「電気設備の技術基準の解釈」に適合していないものは。
イ.a600,b2.0
ロ.a500,b1.0
ハ.a100,b0.2
ニ.a10,b0.1
まず、使用電圧100Vなので対地電圧は150V以下になり、絶縁抵抗値は0.1MΩ以上が必要になります。
また、この自動販売機には「地絡が生じた場合0.1秒で自動的に電路を遮断する装置」が施されています。
D種設置工事の接地抵抗値は、地絡を生じた場合に0.5 秒以内に当該電路を自動的に遮断する装置を施設するときは500Ω以下まで可能になります。
正解はイ。
問27
単相交流電源から負荷に至る回路において,電圧計,電流計,電力計の結線方法として,正しいものは。
そうすると選択肢はイとニに絞られます。
電力計は電流と電圧を計測する必要場があるため、回路と直列かつ並列に設置します。
正解はニ。
問28
「電気工事士法」において,第二種電気工事士であっても従事できない作業は。
イ.一般用電気工作物の配線器具に電線を接続する作業
ロ.一般用電気工作物に接地線を取り付ける作業
ハ.自家用電気工作物(最大電力500kW未満の需要設備)の地中電線用の管を設置する作業
ニ.自家用電気工作物(最大電力500kW未満の需要設備)の低圧部分の電線相互を接続する作業
自家用電気工作物(最大電力500kW未満の需要設備)の地中電線用の管を設置する作業は誰でも行うことができます。
しかし、低圧部分の電線相互を接続する作業は第一種電気工事士、もしくは認定電気工事従事者のみが工事に従事することができます。
正解はニ。
問29
「電気用品安全法」の適用を受ける電気用品に関する記述として,誤っているものは。
「特定電気用品」は、注意を促すために角ばっていると覚えましょう。
正解はハ。
問30
イ.(A)必要な箇所 ・ (B)地絡
ロ.(A)すべての分岐回路 ・ (B)過電流
ハ.(A)必要な箇所 ・ (B)過電流
ニ.(A)すべての分岐回路 ・ (B)地絡
また、最初の記述は過電流遮断機に関することが書かれていて、次の記述では漏電遮断機に関する記述が書かれています。
「乾燥した場所」では危険のおそれがないということから漏電を推測できます。。
正解はイ。
配線図問題
図は,木造1階建住宅の配線図である。この図に関する次の各問いには4通りの答え(イ,ロ,ハ,ニ)が書いてある。それぞれの問いに対して,答えを1つ選びなさい。
【注意】
1.屋内配線の工事は,特記のある場合を除き ビニル絶縁ビニルシースケーブル平形 600V(VVF)を用いたケーブル工事である。
2.屋内配線等の電線の本数,電線の太さ,その他,問いに直接関係のない部分等は省略又は簡略化してある。
3.漏電遮断器は,定格感度電流30mA,動作時間0.1秒以内のものを使用している。
4.選択肢(答え)の写真にあるコンセントは,「JIS C 0303:2000 構内電気設備の配線用図記号」で示す「一般形」である。
5.分電盤の外箱は合成樹脂製である。
6.ジョイントボックスを経由する電線は,すべて接続箇所を設けている。
7.3路スイッチの記号「0」の端子には,電源側又は負荷側の電線を結線する。
問31
①で示す図記号の名称は。
イ.白熱灯
ロ.通路誘導灯
ハ.確認表示灯
ニ.位置表示灯
ここはトイレの照明のスイッチなので、スイッチが入ると同時に使用中であることを伝えるランプが点灯することが望ましいことがわかります。
つまり、同時に点滅する確認表示灯を使用しています。
正解はハ。
問32
②で示す図記号の名称は。
イ.一般形点滅器
ロ.一般形調光器
ハ.ワイド形調光器
ニ.ワイドハンドル点滅器
一方、調光器は図記号に斜めの矢印(↗)が入りますが、点滅器は記号のみで表示されます。
正解はニ。
問33
③で示す器具の接地工事における接地抵抗の許容される最大値[Ω]は。
イ.10
ロ.100
ハ.300
ニ.500
この場合、D種接地工事が施行する必要があります。
さらに、問題文に「漏電遮断器は,定格感度電流 30 mA,動作時間 0.1 秒以内のものを使用している。」と書かれているため、接地抵抗値は最大500Ωまで許容されます。
正解はニ。
問34
④の部分の最少電線本数(心線数)は。
イ.2
ロ.3
ハ.4
ニ.5
この部分の電線は、電源©からDL「シ」と接続する接地側電線(白線)、スイッチ「サ」「シ」に接続する非接地側電線(黒線)、さらに3路スイッチ「ス」と接続する電線2本が必要になります。
つまり、少なくとも4本の電線が必要です。
正解はハ。
問35
⑤で示す図記号の名称は。
イ.プルボックス
ロ.VVF用ジョイントボックス
ハ.ジャンクションボックス
ニ.ジョイントボックス
プルボックスの図記号は☒なのでしっかり区別できるように注意しましょう。
正解はニ。
問36
⑥で示す部分の電路と大地間の絶縁抵抗として,許容される最小値[MΩ]は。
イ.0.1
ロ.0.2
ハ.0.3
ニ.0.4
この条件だと、「電気設備に関する技術基準を定める省令」に定められた電路の使用電圧の区分において、絶縁抵抗値は0.1MΩ以上必要になります。
正解はイ。
問37
⑦で示す図記号の名称は。
イ.タイマ付スイッチ
ロ.遅延スイッチ
ハ.自動点滅器
ニ.熱線式自動スイッチ
タイマースイッチの図記号は、四角内にTS、
遅延スイッチの図記号は「●D」、
自動点滅器の図記号は「●A」になります。
正解はニ。
問38
⑧で示す部分の小勢力回路で使用できる電線(軟銅線)の最小太さの直径[mm]は。
イ.0.8
ロ.1.2
ハ.1.6
ニ.2.0
また、使用できる電圧は60V以下になります。
頻出なので必ず暗記しましょう。
正解はイ。
問39
⑨で示す部分の配線工事で用いる管の種類は。
イ.硬質ポリ塩化ビニル電線管
ロ.波付硬質合成樹脂管
ハ.耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル電線管
ニ.耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル管
FEPとはFlexible Electric Pipeの略で、波付硬質合成樹脂管のことを指します。
また、地中に埋めた管が、万が一、ポキッと折れてしまったら、中のケーブル線を損傷させてしまうことを想像してみてください。
ビニル電線管は危険ですよね。
ちなみに、ビニル「管」は水道工事で使われます。
電気工事で使用する「電線管」とは異なるのでしっかり区別しましょう。
正解はロ。
問40
⑩で示す部分の工事方法で施工できない工事方法は。
イ.金属管工事
ロ.合成樹脂管工事
ハ.がいし引き工事
ニ.ケーブル工事
木造建築の外壁側面(屋側電線路)では金属管工事が禁止されています。
正解はイ。
問41
⑪で示すボックス内の接続をすべて差込形コネクタとする場合,使用する差込形コネクタの種類と最少個数の組合せで,正しいものは。ただし,使用する電線はすべてVVF1.6とする。
左にある電源©から⑪のVVF用ジョイントボックスにきているのがわかります。
接地側電線(白線)は、照明「サ」、DL「シ」と接続するため、3本の差込形コネクタを使用します。
非接地側電線(黒線)は、下方向スイッチ「サ」「シ」と接続するため、2本の差込形コネクタを使用します。
また、上方向のスイッチ「サ」と下方向のスイッチ「サ」がそれぞれ2本、上方向のスイッチ「サ」と照明「サ」と接続するため、2本の差込形コネクタを3個使用します。
以上より、2本の差込形コネクタを4個、3本の差込形コネクタを1個を1個を使用します。
正解はロ。
問42
⑫で示すボックス内の接続をすべて圧着接続とする場合,使用するリングスリーブの種類と最少個数の組合せで,正しいものは。ただし,使用する電線はすべてVVF1.6とする。
写真には「〇」のリングスリーブがありません。
心線の太さはすべて1.6㎜なので、5本以上接続で「中」、4本・3本・2本で「小」を使います。
次に上方向のVVF用ジョイントボックスから引いている接地側電線(白線)、非接地側電線(黒線)がそれぞれ接続する電線を考えてみましょう。
接地側電線(白線)は、DL「シ」と接続するため、リングスリーブ「小」を使用します。
非接地側電線(黒線)は、スイッチ「サ」「シ」と接続するため、リングスリーブ「小」を使用します。
また、下方向のスイッチ「サ」は上方向のスイッチ「サ」がそれぞれ2本、DL「シ」とスイッチ「シ」が接続するため、リングスリーブ「小」を3個使用する。
まとめると、リングスリーブ「小」5個が必要になります。
正解はロ。
問43
⑬で示す点滅器の取付け工事に使用する材料として,適切なものは。
付近の配線を見てみると、天井隠ぺい配線を使用していることがわかります。
つまり、スイッチボックスも埋込形のものを使用します。
選択肢のロ・ハ・ニはすべて露出型スイッチボックスになるため、この配線工事では使用しません。
正解はイ。
問44
写真に書かれている安全ブレーカとは配線用遮断器のことなので、選択肢はイとハに絞られます。
また、⑭の電源の使用電圧は200Vなので、対地電圧100V/使用電圧200Vに対応した配線用遮断器が適切です。
正解はハ。
問45
⑮で示す部分の配線を器具の裏面から見たものである。正しいものは。ただし,電線の色別は,白色は電源からの接地側電線,黒色は電源からの非接地側電線,赤色は負荷に結線する電線とする。
また、この2つは連動しているわけではありません。
非接地側電線(黒線)をスイットとコンセントに接続し、接地側電線(白線)はコンセントに接続、そして、負荷である蛍光灯「タ」からの赤色の線をスイッチに接続します。
この配線は技能試験でも問われるので、間違えたらしっかり復習しましょう。
正解はハ。
問46
まず、3路スイッチは互いに2本ずつ接続するので、上方向の3路スイッチ「ア」と接続する電線が2本必要です。
さらに、蛍光灯「ア」と接続します。
以上より、合計で3本の電線が必要になります。
正解はニ。
問47
⑰で示すボックス内の接続をリングスリーブで圧着接続した場合のリングスリーブの種類,個数及び圧着接続後の刻印との組合せで,正しいものは。ただし,使用する電線はすべてVVF1.6とする。また,写真に示すリングスリーブ中央の〇,小,中は刻印を表す。
心線の太さはすべて1.6㎜なので、5本以上の接続で「中」、4本・3本で「小」、2本で「〇」のリングスリーブを使うことがわかります。
次に台所のⓐから引いている接地側電線(白線)と非接地側電線(黒線)と接続する電線を考えてみましょう。
接地側電線(白線)は、換気扇「オ」、壁掛け照明「エ」と接続するため、リングスリーブ「小」を使用する。
非接地側電線(黒線)は、スイッチ「エ」「オ」と接続するため、リングスリーブ「〇」を使用する。
また、スイッチ「エ」と壁掛け照明「エ」、スイッチ「オ」と換気扇「オ」がそれぞれ接続するため、リングスリーブ「〇」を2個使用する。
まとめると、リングスリーブ「小」が1個、「〇」3個が必要になります。
正解はイ。
問48
ニは接地極接地端子付きコンセント
台所と洗面所入り口にある、EETと書かれたコンセントです。
正解はニ。
問49
この配線図で使用していないスイッチは。ただし,写真下の図は,接点の構成を示す。
ハは3路スイッチで、既に多くの設問で使用されていることがわかります。
ニは単極スイッチで、多くの箇所で使用されています。
正解はイ。
問50
この配線図の施工に関して,一般的に使用するものの組合せで,不適切なものは。
イのリングスリーブと絶縁テープは、電線の接続で使用しています。
ロのサドルとねじなし金属菅は、車庫で使用されています。
ニのねじなしボックスコネクタとねじなし金属菅は、車庫のアウトレットボックスで使用されています。
ハの赤い圧着ペンチは、引き込み幹線ケーブルの接続で裸端子を圧着するために使用します。
配線図の⑩のあたりに引き込み幹線ケーブルがあるので使用しますが、写真には裸端子ではなくリングスリーブが写っています。
このリングスリーブが誤りです。
正解はハ。