【一般問題】リアクタンスと力率

KOJO
KOJOだよ。
今回はリアクタンスと力率の計算について解説するよ

リアクタンスと力率

今回の学習テーマはリアクタンス

というか、何それって思うよね。

リアクタンスとは、「交流回路における交流電流の流れにくさ」のこと。

XLで表示されるけど単位はΩだから、ぱっと見は抵抗に近い印象があるよね。

詳細を説明すると長くなってしまうため、ここでは試験を解くための知識に絞って解説するよ。

まず、リアクタンスには、コイルによる誘導性リアクタンスとコンデンサによる容量性リアクタンスの2種類がある。

試験で出てくるのはほとんどがコイルの誘導性リアクタンスで、抵抗と直列したときの合成インピーダンス抵抗と並列したときの回路の力率が問われる。

それぞれの計算の特徴を覚えてしまえば、いちいち悩まずに解くことができるよ。

合成インピーダンス

回路で2つ以上の抵抗が直列している場合、2つの和が回路全体の合成抵抗になるのはわかるよね。

これは直流・交流回路も一緒。

しかし、交流回路で抵抗とリアクタンスが直列している場合は、性質の異なる2つを足し算することができないため、別の式で合成インピーダンス[Z]を求めなければいけない

合成インピーダンスの計算には直角三角形と同じ公式を使う。

つまり、抵抗とリアクタンスをそれぞれ2乗したものを足し算し、それを1/2乗することで合成インピーダンスが求められる。

ここまでが1段目。

次に、試験問題では、リアクタンスのある交流回路の電圧、電流、力率などが問われるケースが多い。

だから、合成インピーダンスを交流回路全体の抵抗と考えて、交流回路の電圧、電流、力率などを計算していくことが必要だよ。

この2段目をしっかり解くことで答えが導き出せるんだ。

だから、問題文では何が問われているかを必ず確認しよう。

それでは練習問題を解いてみよう。

図のような交流回路において、抵抗8Ωの両端の電圧[V]は。

 イ . 43
 ロ . 57
 ハ . 60
 ニ . 80

まず、ここで問われているのは抵抗8Ωを流れる電圧[V]

抵抗を流れる電圧は、電圧=電流×抵抗の式で求めることができる。

抵抗は8Ωだから、まずはこの回路の電流を計算しなければいけない。

そのために必要なのが回路全体の抵抗=合成インピーダンスというわけ。

√8²+6²
=√100
10[Ω]

全体の電圧は100Vなので、電流=電圧÷抵抗より、

100÷10=10[A]

抵抗8Ωを流れる電圧は、電圧=電流×抵抗より、

10×8=80[Ω]

ということで、正解は

最初にも説明したけど、合成インピーダンスの問題は何が問われているかによって、正解への道が変わってくる。

この後の演習問題を多くこなして、問題のクセを見抜こう。

力率

リアクタンスで合成インピーダンスの次によく出題されるのが、リアクタンスを並列した回路の力率を求める問題。

まず、力率とは、抵抗が交流電力[W] を有効利用できたかどうかのパーセンテージのこと。

考え方としては100%が一番理想的なんだけど、交流回路は直流回路と違って、リアクタンスを接続すると電流の変化と電圧の変化にずれが発生してくるんだ。

このずれを位相差という。

位相差を減らして電力の力率を改善するために、回路にコンデンサを取り付けるわけなんだ。

まぁ、第二種電気工事士試験に限って言うと、抵抗を流れる電流と回路全体の電流から力率を計算することになるんだ。

それでは練習問題を解いてみよう。

図のような回路で、電源電圧が24V、抵抗 R =4Ωに流れる電流が6A、リアクタンス XL =3Ω に流れる電流が8Aであるとき、回路の力率〔%〕は。

 イ . 43
 ロ . 57
 ハ . 60
 ニ . 80

まず、この問題は抵抗の力率、つまり抵抗が交流電力をうまく使えたかどうかが問われている。

だから、この問題では並列のリアクタンスのことは無視してかまわない。

本当は難しい式があるんだけど、単純に全体の電流10Aに対する、抵抗を流れる電流6Aの割合が力率になる。
6÷10=0.6

つまり、力率は60%。
正解は

ちなみに、抵抗の電流の2乗とリアクタンスの電流の2乗を足すと、全体の電流の2乗と等しくなるよ。
6²+8²=10²

ところで、力率の問題は、電圧から力率を求める問題もある。

図のような交流回路で、電源電圧102V、抵抗の両端の電圧が90V、リアクタンスの両端の電圧が48Vであるとき、負荷の力率[ % ]は。

 イ .47
 ロ .69
 ハ .88
 ニ .96

この場合も、抵抗の負荷の力率が問われているからリアクタンスの電圧は無視して、電源電圧102Vに対する、抵抗の両端の電圧90Vの割合を求める。
90÷102≒0.88

よって、正解は

力率=抵抗の電圧(または電流)÷全体の電圧(または電流)

演習問題

令和3年度上期 午前

図のような抵抗とリアクタンスとが並列に接続された回路の消費電力[W]は。

 イ .500
 ロ .625
 ハ .833
 ニ .1042

まず、回路の消費電力は抵抗で発生する電力のこと。

だから、力率の問題と同様にリアクタンスは無視して考えよう。

この抵抗16Ωには100Vが流れるから、電流を求めるには、電流=電圧÷抵抗より
100÷16
=6.25[A]

電力=電圧×電流なので
100×6.25
=625[W]

正解は

令和3年度上期 午後

図のような回路で、電源電圧が24V、抵抗R=4Ωに流れる電流が6A、リアクタンスXL=3Ωに流れる電流が8Aであるとき、回路の力率[%]は。

 イ .43
 ロ .60
 ハ .75
 ニ .80

この問題は抵抗の力率、つまり、抵抗が交流電力をうまく使えたかどうかが問われている。

だから、並列のリアクタンスのことは無視してかまわない。

単純に全体の電流10Aに対する、抵抗を流れる電流6Aの割合が力率になる。
6÷10=0.6

つまり、力率は60%。
正解は

令和2年度下期 午前

図のような交流回路の力率[%]を示す式は。

この問題は抵抗の力率、つまり、抵抗が交流電力をうまく使えたかどうかが問われている。
だから分子は100Rが正しい

次に、分母になる回路全体の電圧は、直角三角形と同じ式で計算するよ。

抵抗とリアクタンスをそれぞれ2乗したものを足し、最後に1/2乗する
√R²+X²

正解は

令和2年度下期 午後

図のような交流回路で、電源電圧204V、抵抗の両端の電圧が180V、リアクタンスの両端の電圧が96Vであるとき、負荷の力率[%]は。

 イ .35
 ロ .47
 ハ .65
 ニ .88

抵抗の負荷の力率が問われているからリアクタンスの電圧は無視

電源電圧204Vに対する、抵抗の両端の電圧180Vの割合を求める。
180÷204≒0.88

正解は

平成31年度上期

図のような交流回路において、抵抗8Ωの両端の電圧V[V]は。

 イ .43
 ロ .57
 ハ .60
 ニ .80

ここで問われているのは抵抗8Ωを流れる電圧[V]

抵抗を流れる電圧は、電圧=電流×抵抗の式で求めることができる。

抵抗は8Ωだから、まずはこの回路の電流を計算しなければいけない。

そのために必要なのが回路全体の抵抗=合成インピーダンスというわけ。

√8²+6²
=√100
10[Ω]

全体の電圧は100Vなので、電流=電圧÷抵抗より、

100÷10=10[A]

抵抗8Ωを流れる電圧は、電圧=電流×抵抗より、

10×8=80[Ω]

正解は

平成30年度下期

図のような交流回路において、抵抗12Ωの両端の電圧V[V]は。

 イ .86
 ロ .114
 ハ .120
 ニ .160

ここで問われているのは抵抗12Ωを流れる電圧[V]

抵抗を流れる電圧は、電圧=電流×抵抗の式で求めることができる。

抵抗は12Ωだから、まずはこの回路の電流を計算しなければいけない。

そのために必要なのが回路全体の抵抗=合成インピーダンスというわけ。
√12²+16²
=√400
20[Ω]

全体の電圧は200Vなので、電流=電圧÷抵抗より、
200÷20=10[A]

抵抗12Ωを流れる電圧は、電圧=電流×抵抗より、
10×12=120[Ω]

正解は

平成29年度上期①

図のような交流回路で、電源電圧204V、抵抗の両端の電圧が180V、リアクタンスの両端の電圧が96Vであるとき、負荷の力率[ % ]は。

 イ .35
 ロ .47
 ハ .65
 ニ .88

抵抗の負荷の力率が問われているからリアクタンスの電圧は無視

電源電圧204Vに対する、抵抗の両端の電圧180Vの割合を求める。
180÷204≒0.88

正解は

平成29年度上期②

図のような交流回路で、負荷に対してコンデンサCを設置して、力率を100%に改善した。このときの電流計の指示値は。

 イ .零になる。
 ロ .コンデンサ設置前と比べて変化しない。
 ハ .コンデンサ設置前と比べて増加する。
 ニ .コンデンサ設置前と比べて減少する。

ここは知識として、コンデンサを設置すると、電流が減少して力率が改善すると暗記しておこう。

例を挙げよう。
電源電圧100Vで負荷の電力が1000W、力率50%の場合の電流は、
電流=電力÷電圧×力率より
1000÷100×0.5=20[A]

これにコンデンサCを設置して力率100%になると、
1000÷100×1=10[A]

ほら、減少したでしょ。

だから、コンデンサを設置すると、電流が減少して力率が改善すると覚えて、この問題は一瞬で片づけてしまおう。

正解は

平成29年度下期

図のような交流回路で、抵抗8Ωの両端電圧V[ V ]は。

 イ .43
 ロ .57
 ハ .60
 ニ .80

ここで問われているのは抵抗8Ωを流れる電圧[V]

抵抗を流れる電圧は、電圧=電流×抵抗の式で求めることができる。

抵抗は8Ωだから、まずはこの回路の電流を計算しなければいけない。

そのために必要なのが回路全体の抵抗=合成インピーダンスというわけ。

√8²+6²
=√100
10[Ω]

全体の電圧は100Vなので、電流=電圧÷抵抗より、

100÷10=10[A]

抵抗8Ωを流れる電圧は、電圧=電流×抵抗より、

10×8=80[Ω]

正解は

平成28年度下期

図のような交流回路で、電源電圧102V、抵抗の両端の電圧が90V、リアクタンスの両端の電圧が48Vであるとき、負荷の力率[ % ]は。

 イ .47
 ロ .69
 ハ .88
 ニ .96

抵抗の負荷の力率が問われているからリアクタンスの電圧は無視

電源電圧102Vに対する、抵抗の両端の電圧90Vの割合を求める。
90÷102≒0.88

正解は

平成27年度上期①

図のような回路で、電源電圧が24V、抵抗 R =4Ωに流れる電流が6A、リアクタンス XL =3Ω に流れる電流が8Aであるとき、回路の力率〔%〕は。

 イ .43
 ロ .60
 ハ .75
 ニ .80

この問題は抵抗の力率、つまり、抵抗が交流電力をうまく使えたかどうかが問われている。

だから、並列のリアクタンスのことは無視してかまわない。

単純に全体の電流10Aに対する、抵抗を流れる電流6Aの割合が力率になる。
6÷10=0.6

つまり、力率は60%。
正解は

平成27年度上期②

図のような交流回路で、負荷に対してコンデンサCを設置して、力率を100%に改善した。このときの電流計の指示値は。

 イ .零になる。
 ロ .コンデンサ設置前と比べて変化しない。
 ハ .コンデンサ設置前と比べて増加する。
 ニ .コンデンサ設置前と比べて減少する。

ここは知識として、コンデンサを設置すると、電流が減少して力率が改善すると暗記しておこう。

例を挙げよう。
電源電圧100Vで負荷の電力が1000W、力率50%の場合の電流は、
電流=電力÷電圧×力率より
1000÷100×0.5=20[A]

これにコンデンサCを設置して力率100%になると、
1000÷100×1=10[A]

ほら、減少したでしょ。

だから、コンデンサを設置すると、電流が減少して力率が改善すると覚えて、この問題は一瞬で片づけてしまおう。

正解は

試験対策にオススメの参考書
KOJO

評価: 5.0

基礎から学びたいときは『ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すい~っと合格』がおすすめだよ。
また、『すい~っと合格赤のハンディ』は少し分厚いけど、ちょっとした空き時間に勉強をしたいときに役に立つよ。

あと、技能試験を受験するなら、絶対おすすめなのがHOZANのセット。役立つアイテムも充実している。

第二種電気工事士試験筆記試験対策
最新情報をチェックしよう!