【配線図問題】リングスリーブの種類と個数の組合せを攻略する

今回はリングスリーブの種類と個数の組合せの問題について解説していきたいと思います。

出題傾向


リングスリーブの種類と個数の組合せは配線図問題で主に出題されています

具体的には配線図の指示した箇所の接続にどのサイズのリングスリーブを何個使いますかということが問われています。

これは、リングスリーブの刻印について問うものもあったり、リングスリーブではなくて接続コネクタを使用した際の個数などを問うものもあります。

また、これと同じ解法で解くことができるのが指示部分の最少電線本数を問う問題です。

これも心線の本数を聞いてきたり、心線の異なるケーブルの写真を載せて正しいものを選択させる問題があります。

これらは毎年4問、多いときで5問出題されます。

学科試験は50問中30問正解すると合格なので、この分野をマスターすることはとても大事。

逆に言うと、ここができないと合格は難しい。

ここで学ぶ複線図の知識は技能試験でも必要になるので、徹底的にマスターしていきましょう。

リングスリーブの種類と個数の出題パターン

出題パターンは以下の4つです。

この中で最初に説明した「リングスリーブの種類、個数及び圧着接続後の刻印との組み合わせ」が一番重要です。

これができれば他の問題は簡単に解くことができます。

解法のポイント

解法のポイントを3つにまとめました。

まず、リングスリーブの刻印と電線の太さと本数の組合せをまとめた表です。

それぞれの刻印のリングスリーブが、どの太さの電線を何本接続できるかを一覧にしました

○の刻印のリングスリーブは1.6mmが2本。

小の刻印のリングスリーブは1.6㎜のみなら3から4本、2.0㎜1本の場合は1.6㎜が1から2本、2.0㎜のみの場合は2本までが接続できます。

中の刻印のリングスリーブは1.6㎜のみなら5から6本、2.0㎜1本の場合は1.6㎜が3から5本、2.0㎜2本の場合は1.6㎜が1から3本、2.0㎜のみの場合は3から4本までが接続できます。

特に、〇は1.6㎜を2本、小は1.6㎜のみ4本まで、2.0㎜のみ2本まで、中は1.6㎜6本までという知識は暗記必須なので必ず覚えましょう

次のポイントは電源の接続先です。

3つめのポイントは3路スイッチ。よく階段とかにあるスイッチですね。

これは普通のスイッチよりも心線が多くなるので注意しましょう。

例題1

では早速例題を解いていきましょう
これから4つの例題を取り上げますが、この例題1が一番重要です。
忙しい方はここの解説を何度も聞いて必ずマスターしてください。

では、早速問題を解いていきましょう。


まずは電線の太さに注目します。

先程のポイント①で解説しましたが、電線の太さによってリングスリーブの種類と刻印は変わります。

問題文を見てみると今回は心線が1.6㎜のケーブルが使われていることがわかりました

続いて電源の場所

これはbですね

さらに接地側電線と非接地側電線の接続を考えてみましょう

接地側電線は照明などと接続するので、図の右方向にある蛍光灯アと接続します。

心線が2本なのでリングスリーブ「○」を使用します。

ちなみにこの蛍光灯は3個が連続して並んでいますが、非接地側電線と直接接続するのは一番左のものだけです。

その他は隣り合う蛍光灯同士をそれぞれ接続すれば電流が流れます。

一方、非接地側電線(黒線)は、左方向の3路スイッチ「ア」と接続するため、リングスリーブ「○」を使用します。

また、3路スイッチ「ア」同士が2本の電線でそれぞれ接続するため、リングスリーブ「○」を2個使用します。

また、さらに右下の3路スイッチ「ア」と蛍光灯「ア」を接続するため、リングスリーブ「○」を使用します。

まとめると、リングスリーブ「○」5個が必要になります。

なので正解はイです。

例題2

続いて例題2に行きます


今度はリングスリーブの刻印については聞かれていません。

つまり1.6㎜を2本接続する場合は小を選択することになります。

しかし、実際の配線図を見てみると、すべて2.0㎜の電線が使用されています。

心線の太さが2.0㎜同士の場合、2本で「小」、4本~3本で「中」、ここには「大」について書いていませんが5本以上接続で「大」のリングスリーブを使うだろうなぁことがわかります。

また、ボックスに伸びる電線を見ると、「3C」「2C」という表記があります。

これは心線の数です。

つまり、左方向の電線のみ心線が2本なので、心線が4本の接続が2つ、3本の接続が1つになることがわかります。

新鮮の太さが2.0㎜同士を4本~3本接続する場合のリングスリーブは「中」を使用します。

正解はロ

例題3

続いて例題3接続コネクタの組合せ

接続コネクタの組合せはリングスリーブのように心線の太さを考える必要がなく、単純に何本接続するのかがわかれば答えが出ます。

今回はコンセントがあります。

コンセントには接地側電線と非接地側電線、それぞれが1本ずつ接続します。

まず、左方向のコンセントを経由して電源fから延びる接地側電線(白線)と非接地側電線(黒線)の接続を考えてみましょう。

接地側電線(白線)は、換気扇「カ」、右下方向のコンセントと接続するため、3本の差込形コネクタを使用します。

非接地側電線(黒線)は、スイッチ「カ」、右下方向のコンセントと接続するため、3本の差込形コネクタを使用します。

また、換気扇「カ」とスイッチ「カ」を接続するため、2本の差込形コネクタを使用します。

まとめると、3本の差込形コネクタが2個、2本の差込形コネクタが1個必要になります。

正解はロ

例題4

続いて例題4

もうここまでの3つを学んできたみなさんにはサービス問題になるかと思います。

これは例題1で出題された問題ができていればすぐに解けます。

逆に例題1でつまずくと、一気に2問もミスになってしまいます。

だからこそ例題1の問題を確実に解けるようにならなければいけません。

また、今回は心線の本数が問われていますが、ケーブルを選択させる問題もあります。

まれに異なる種類の電線が出てきますが、基本的には心線の数がポイントになっているので、内容的には最少電線本数の問題と一緒です。

例題1で使用した複線図を用いると、黄色部分が該当箇所になります。

少なくとも、3路スイッチ同士を接続する2本と、蛍光灯アと接続する電線が1本必要です。

正解は3本です。

まとめ

以上が例題になりますので、今回の講座をおさらいしましょう

解法のポイントは3つあります。

それぞれの刻印のリングスリーブが、どの太さの電線を何本接続できるか注意しましょう

特に、〇は1.6㎜を2本、小は1.6㎜のみ4本まで、2.0㎜のみ2本まで、中は1.6㎜6本までという知識は暗記必須なので必ず覚えましょう

次のポイントは電源の接続先です。

接地側電線は電灯などの器具と接続、非接地側電線はスイッチに接続します。

また、コンセントがある場合は、それぞれ1本ずつ接続します。

非接側電線と接地側電線はそれぞれ3本以上でまとめて接続することがあるので注意しましょう。

次のポイントは3路スイッチ。よく階段とかにあるスイッチですね。

これは普通のスイッチよりも心線が多くなるので注意しましょう。

解答の手順はこちら

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